彼女は見ている
「嘘!?ぱにょさんまた倒れたの!?」
こんにちは、私はイットリウム。
今アイドルウォッチを通して、私のチームメイト・・・
そーしの話を聞いています。
『うん。レッスン中に・・・実は、今度のライブでやるダンスに大きく腕を振る感じの振付があって。ポジションが近過ぎたんだろうね・・・腕がのりに当たって、そのまま過呼吸起こしてぶっ倒れた。』
「大丈夫なの?その・・・接触時間、とか・・・」
『本当にちょっとだけだったから、それは大丈夫だと思う。ただ・・・もしかしたら、検査で入院する事になるかもしれないって、ベリは言ってた。』
「そっか・・・えっと、どうなるか決まったらまた教えてくれない?入院するならするで、お見舞いとか行きたいし・・・」
『解った。じゃあね。』
そう言って、通話は切られた。
私のチームメイト、ぱにょさんは女性恐怖症。
普通に話したりする事は出来るんだけど、物理的な接触をすると体調が悪くなって倒れるんだ。
「えっと・・・お兄ちゃんに詳しく聞いた方がいいかな?でも何処に居るんだろう・・・」
「プリパラTVに居るよ。」
「うん、プリパラTVに居るよね・・・」
「・・・!」
「ってあれ?何で私そんな事解ったんだろう?まあいいや、プリパラTVに行ってみよう!」
「気付いた・・・?」
プリパラ
「Metal Singer・・・!新しい新生チームの登場だね、アリハ!」
「意味が重複していますよ、リラ。まあ、アイドルチームが増える事は私達にとっても喜ばしい事です。」
「司令も喜ぶかな?」
「えぇ、きっと喜ぶでしょうね。」
「王子様?そいつはリラじゃないよ?」
そんな会話をしているのは、プリパラとアリハという2人のアイドル。
プリパラというのは茶髪の少女の名前である。
彼女の言う司令・・・
ミヤが、「いずれプリパラの中心となってくれるように」という意味を込めてプリパラと名付け生み出したボーカルドールだ。
とはいえそのまま過ぎるので、ファンやアリハ達からリラと呼ばれている。
アリハは・・・
とある国の王子、らしい。
「最近2人でライブする人、増えてきたよね。私達も・・・2人で、やる?あの時みたいにさ。」
「あの時のように、ですか・・・」
「違う、あの時この人と踊ったのはあんたじゃない!」
2人は、過去に2人で0-week-oldを踊った事がある。
ある時バグか何かでプリパラが目の光を失い無感情になった・・・
プリパリのファルルで言うところの、‘おねむ’の状態になってしまい、彼女を目覚めさせる前にアリハが彼女と一緒に0-week-oldを踊ったのだ。
結果プリパラは無事に目覚める事が出来た。
「機会があれば。」
「やったー!忘れないでね、アリハ!」
「どうして?どうしてあんた達2人共気付かないの?」
プリパラは、スキップしながらプリパラTVを出た。
「私が・・・私が、リラなのに・・・!」