全てを科学的に
「世界の全てが合理的で、科学的に証明出来るものでないとならないなど誰が決めた?」
私は、彼の問いに答える事が出来なかった。
その姿は、私がよく知るいつもの彼とはかけ離れていて。
「いつかプリパラのシステムを科学的に証明してやる」なんて、いつも張り切って調査していたのに。
「解らないか?そうだろうな。」
「誰が・・・そう決めたの?」
「俺だ。」
彼は笑って、そう答えた。
「だから・・・君の存在も科学的に証明してやらないと駄目なんだよ。」
「それが、本性?」
「ははっ、どうだろうな?」
確かに、彼はチームメイトの事をよく知っていたけれど。
まさか、私の‘真実’まで知っているとは思わなかった。
「死んだ人間がプリパラにボーカルドールとして転生する・・・実に興味深いじゃないか。これにはプリパラのシステムも大きく関わってくるのだろう。全て、解明してやる。それまで待っていてはくれないか、リラ?」
「・・・いいよ、ベリリア。貴方に出来るとは思えないけれど」
彼は、はは、と乾いた笑いを浮かべた。