天涯孤独の少女を救ったお話。 後編
「それで、その後どうなったの?」
「まあ、普通かな。遺体の回収して、何とか葬式して、家を用意して、1週間ごとに仕送りして・・・今は秋ちゃんも、普通の生活してるよ。」
「普通・・・なのかな?」
「普通なんだよ。少なくとも、両親を失ったあの子にとっては」
「それは、それで・・・何だか、悲しいね」
「そう?」
「私は、そう思うよ。ま、いっか。それより、そろそろ閉園の時間だね・・・お話聞かせてくれて有難う。また何かあったら聞きたいな。」
「ああ、そっか。そろそろ帰らないと。・・・ねえ」
「どうしたの?そーし」
「リラは、さ。寂しくないの?夜に1人で。」
「ああ・・・いや、別に。大して寂しくもないよ。だって、私は・・・いや、何でもない。」
「・・・そっか。じゃあ、俺は帰るね。また明日」
「うん、また明日。」
「私は、眠り方を知っているの。」